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2012年9月 2日 (日)

夏休みも今日まで

9月です。少し風が爽やかな気もしますが…相変わらず暑いです。

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↑ 暑いからというわけではありませんが、森の中の水辺ビオトープの写真です。この写真を見て、「ああ、あの辺りの様子ね」と場所の見当をつけられる方は、かなりこの森に来られたことのある方だと思いますが、その中でも「うん?いつもと様子が違うぞ」と思われる方は相当の「通」だと思います。

何が違うかと言えば、右側の岸辺にずらっと並んで生えていたキショウブが無いのです。

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↑ こちらキショウブの根っこごと引き抜いたもの。じつは今年、森の水辺ではこのキショウブを退治しています。この森の水辺ビオトープを整備する際、キショウブなどの外来種は一切持ち込んでいないのですが、それでもこうして生えてきてしまいました。環境省では「要注意外来生物」に指定されていますが、最初は少数のみが咲き始め、黄色の花もそれなりにきれいだったので放置すること数年…とんでもなく増えてきましたので、今回すべて駆除するつもりで退治をしていて、本日ほぼ駆除を終えられそうです。

といっても、私が駆除しているのではなく、99%は「山番さん」こと松本さんが汗だくでやってくださいました。ありがとうございます!

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↑ 山番さんは水際に生えている植物をすべて刈ったりはしません。たとえば水辺に咲くこのタコノアシは残しておいてくれます。そういった配慮をしてくれる方がいるかいないかで、森の生態系は大きく変わるから大事なことなのです。

ところで上の写真のタコノアシ、先端部に白い小さな花が咲いていますが、その下には、ずらっと実ができつつあり、下にいくほど実が大きくなっています。つまり、花は下から上に向かって順番に咲いていくわけです。この実の連なりよう(ひとつの花序に20以上ついている)を見ると、高層マンションを思い浮かべます。

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↑ ところが、同じタコノアシの別の花を撮った写真を見ると、このように花のつく「花序」の長さが短いものもたくさんあります。写真では今咲いている花を含めても、実になる数は10ほどしかありません。

写真を撮っている時は、長い花序と短い花序があることを「成長の差かな?」とぼんやり思っていたのですが、写真をよく見ると、今花が咲いている部分のまだ先の方には、これから花が咲くつぼみがたくさんついているではありませんか。そのつぼみの数を数えてみると、この花序にはいずれ20ほどの実ができることになります。

つまり、花が咲き終わったところが徐々にまっすぐになり、くるっとカールしている先端部に新しい花が咲くということを繰り返していて、常に花序のいちばん高いところに花が咲く仕組みになっているようなのです。

これは、常に先端部に花をつけることで、受粉を担ってくれる虫たちが訪れやすいように…なのかな?と思います。高層マンションのような並び方で一斉に花が咲くと虫は訪れにくいでしょうからね。でも、問題がひとつ。この写真を撮っている間中、この花に訪れた虫は1匹もいなかったのです。もっと粘り強く観察すれば虫を見ることができるかもしれませんが…さて、タコノアシは虫媒なのか?風媒なのか?まあ、風媒だとしても、常に高いところに花を咲かせるのには意味があるのでしょうね。ちなみにタコノアシは自家受粉もするそうです。

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↑ さて、森では秋の花がたくさん咲いてきています。まずは、林床にたくさん咲いてきたヤブラン。今年は特に花が多い気がしますが、いつも遊林会作業でササの機械刈り作業をする時、「ヤブランがあったらできるだけ残してあげてくださいね!」と難しい注文をつけたことに、見事応えていただいた結果なのでしょう。

ヤブランは写真に撮るのがじつに難しい花です。アップで花を撮影するだけなら何とでもなるのですが、その立ち姿というか、雰囲気を撮るのが難しい…いつもは接写専用のレンズで撮りますが、今日は広角レンズで撮ってみました。Nikon D700、Ai Nikkor 35mm f/1.4Sで撮影。ISO200、1/160、F/2.8、露出補正-0.7、ノートリミングです。

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↑ 草はらの中では、ひっそりとナンバンギセルが咲いています。ススキの株元に生えるのですが、この株元まで行くのが一苦労です。

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↑ こちら林縁部に生えるツル性のセンニンソウ。先日のブログで花を紹介したサネカズラほど積極的に残していませんので、この森では少ないです。しかし森の外、管理されず放置された里山の林縁部には群がって咲いている植物です。

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↑ だいぶ前から咲いていますが、クズも秋の花ですね。今年はいつもよりクズ退治をしていないせいか、花があちこちで見られます。

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↑ ウドの花も咲いてきました。この花に訪れる昆虫は多く、まもなくハナムグリの仲間やハチなどで混み合います。

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↑ 草はらににょっきりと生えるメドハギです。草丈は1mくらいあるでしょうか。細いのですが、存在感があります。

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↑ 一方、数は多いのですが草丈が低く地味な花、ヤハズソウです。こうした身近な草花を雰囲気良く写真に撮ることは、私のひとつの目標です。Nikon D700、AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G EDで撮影。ISO400、1/200、F/5.6、露出補正なし、ノートリミングです。

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↑ ここからは生き物を紹介します。まずは小さな蝶、ツバメシジミ。じっとしてくれているのでとても撮りやすい蝶です。

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↑ こちらも葉陰や休んでいる蛾の仲間。調べてみると、キナミシロヒメシャクという蛾でした。

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↑ こちらもじっと草にとまっています。すごく特徴的な形や色なのに、一体、何の仲間なのか見当もつかず、調べるのにずいぶん手こずりましたが、何と蛾の仲間でした。アカマダラメイガというそうです。

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↑ 食う食われるの関係もあちこちで見られます。こちらクモの糸でぐるぐる巻きにされたマメコガネ。まったく身動き取れません。クモにとってはごちそうですね。

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↑ 最後はひょっこり顔を出すショウリョウバッタ。草はらを少し歩くとあちこちでバッタの仲間が飛び跳ねます。特にこの大型のショウリョウバッタ(メス)は飛んでいくと目立ちます。顔がまたひょうきんです。

さて、本日で夏休みも最後。今日もクイズラリーをしに家族がおとずれ、見事上級編を全問クリアして帰ってくれました。一方、森では「モリイコ!」を実施中。今日のモリイコ!はいつもとちがって午後から集合、夕飯をみんなで作ったあと、夜のプログラムをする予定です。

                                       MARU

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