« 秋の訪れ | トップページ | 秋本番 »

2011年9月23日 (金)

子どもの可能性

今日は見事な秋晴れで、風そよぐ非常にさわやかな一日でした。しかし朝、森の駐車場に来てまず目に付いたのは…

20110923_9374

↑ ん?5月か…?と思うような見事な新緑。もちろん、今朝の写真ですよ。これまでにもフォトログでお伝えしてきた通り、今年異常なケヤキの状況です。森では多くのケヤキが、例年より2ヶ月ほど早く茶色になった葉を落とし始めていますが、いくつかのケヤキはこうして新しい葉を展開しており、この時期に似つかわしくない葉の色が妙に目立ちます。

20110923_9373

↑ 今年のケヤキには種子が非常にたくさんついているのも先日お伝えした通りですが、先日の台風15号の影響でその種子が一斉に落ちました。ケヤキの種子は大きさが数mmと小さく色も茶色なため、普通の土の散策道を歩いているとなかなか気付きませんが、この写真の木道のようなところを歩くとケヤキの種子だらけになっていることに気付きます。すべってこけそうなくらい、と形容しても大げさでないほどです。

20110923_9366

↑ その台風15号はちょうど熟したドングリもたくさん落としていきました。こちら1本の木から落ちた様子。トゲトゲのドングリ帽子のほうが目立ちますが、丸い大きなドングリも相当数落ちています。

さて、今日は森の写真はここまで。最後に1枚、子どもの写真を紹介します。

20110923_9404

↑ 切り出しナイフで枝を削って鉛筆を作っているところです。何気ない写真ですが、実はこの写真、10年間森で子どもたちと活動してきた中でも初めて撮影することができた写真なのです。たぶん、全国的にもあまり例がない写真なのでは?と思います。

この写真は、本日森で実施した「モリイコ!」の活動の一場面です。モリイコ!は4歳から小学校3年生を対象に今年からスタートした活動で、同じ子どもたちが年間10回森に訪れ様々な活動をしていきます。

季節に応じて様々な活動を企画しているのですが、10回のラインナップの中でもぜひ入れたいと考えていた活動が、低年齢の子どもたちにノコギリと切り出しナイフを使わせる工作プログラムです。

年齢の低い子どもであっても、ノコギリくらいは使ったことがある子どもがいるかもしれません。しかし、ナイフを使うという経験は、おそらく全員が生まれて初めてであろうと思います。工作をしようとする場合、ノコギリだけでできることは非常に限られます。ナイフがあれば、工作の幅がぐんと広がります。工作の幅が広がるという意味は、子どもたちの「工夫しようとする力」も広がることを意味します。

しかし、小さな子どもが切り出しナイフを使うことは、ノコギリよりもずっと難しいのです。手が小さく握力も弱いためナイフをしっかりと握れないことがその一因ですが、それはノコギリを使う上でも同じです。最大の原因は、「材料にナイフの刃を当てるのに最適な角度」を理解してもらいにくいことにあります。何も説明をせず子どもにナイフを渡した場合、ほとんどの子どもはナイフの刃を材料に対して直角に当てて切ろうとします。つまりノコギリのように刃を当てて切ろうとするのです。「切る」ことを考えればこれでも構いませんが、工作で必要とされるナイフの使い方は「削る」ことにあります。どれくらいナイフを傾けて削れば良いのか…これを教え、理解してもらうことが難しいのです。一言でいえば、「やりながら覚えてもらう」しかないのです。しかし、ある程度握力がある小学校中学年以上ならやりながら覚えるほどに根気も握力ももつのですが、低年齢の子どもはコツをつかむ前にくじけるのでは…との懸念がありました。

こうしたこともあって、モリイコ!の工作プログラムを企画するに当たって「切り出しナイフを使わせるか否か」は、スタッフの間でも多少議論がありました。これまで森で実施してきた低学年向けの様々な工作プログラムでも、使用する道具はノコギリに加えせいぜい剪定バサミまででした。しかし、モリイコ!はせっかく年間10回も森に来る子どもたちを対象にするのだから、無理かもしれないけどとりあえずナイフはやらせてみようということで意見の一致をみました。

こうして、本日の工作プログラムに至ったのです。まずは「削る」作業の基本となる鉛筆削りから入りました。もちろん市販の鉛筆を削らせたわけではありません。先日の台風で折れたセンダンの枝(森の材料の中では比較的柔らかい)を使い、それを削らせたのです。

予想通り、最初は子どもたち全員が苦労しました。ついつい、深く削ろうとしてしまい刃が食い込んで動かなくなってしまうのです。それでも7人の子どもたちにスタッフ7人がつき、丁寧に教えていくと子どもたちもだんだんとコツが分かってきたようで、終わってみるとこちらが予想していた時間の半分以下で全員削り終えることができました。本日の参加者の最少年齢は5歳、写真の彼女もその一人です。途中で少し手を切ってしまい、くじけて泣いてしまったのですが、しばらくすると再び挑戦し、見事に削ることができました。いい角度で刃が食い込んでいるでしょう?この後、あらかじめ空けておいた穴に好きな色の色芯を埋め込んで、「自分で削った色鉛筆」が完成しました。

色鉛筆の他にも竹を切ったり削ったりして工作を楽しみました。小さな子どもでも、やればできる!子どもたちの可能性の新たな一面に気付くことができた活動でした。

                                         MARU

|

« 秋の訪れ | トップページ | 秋本番 »

森のこと」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 秋の訪れ | トップページ | 秋本番 »