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2011年9月

2011年9月29日 (木)

秋本番

秋と言えば紅葉や「食」など、どことなく風情を感じさせるものが多いですが、河辺いきものの森で秋と言えば「子どもたちの声」です。先週から、学校等が訪れ森は連日賑わっています。

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↑ 本日は小学校が2つ来訪。両校とも午前から午後まで1日の滞在で、ドングリ拾いをはじめ森の探検などたっぷりと秋の森を楽しんだと思います。こちらドングリを選りすぐって集めているところ。

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↑ 秋の草はらではバッタの仲間がびっくりするくらいたくさん飛び跳ねています。素手でつかまえるのはなかなか難しく、つかまえられたら得意げに見せてくれました。

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↑ こちら、森の探検中に草はらを歩いていて、気づくと「ひっつき虫」だらけになっているところです。このひっつき虫はミソナオシという植物の実で、私たちは「森で一番強力なひっつき虫」と呼んでいます。滋賀県ではこの森と、あともう1カ所どこかでしか生育が確認されていない植物だったと思いますが、子どもたちはそんなこともつゆ知らず、こうやって「うわ~、むっちゃひっついた!」と言っては森のあちこちでその実をばらまいていますから、この森では徐々にミソナオシが増えています。ミソナオシにとっては思惑通り?

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↑ 今日はササ舟を作ってみようというお題も出しました。今の子どもたちでササ舟を作ったことのある子どもはほとんどいません。自然を使った単純な遊びを知って、子どもたちは大喜びです。

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↑ 日時が前後しますが、こちらは一昨日来訪した保育園の様子。一昨日から、いよいよ焼き芋プログラムもスタートしました。こちらみんなで熾火の中にポイッと放っているところ。今から1時間かけて焼き、子どもたちはその間に拾っておいたドングリで工作などをします。

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↑ 1時間後、ちょうどいい具合に焼けました。たき火で焼いた焼き芋なんてなかなか食べられませんよ。アツアツのお芋を前に思わず笑顔がこぼれます。

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↑ もちろん、食べればさらに笑顔が広がります。今シーズン初めての焼き芋でしたが、もはや「焼き芋名人」の域に達しつつあるスタッフTによって、見事な黄金色のお芋となりました。

やっぱり「食べる」活動が入ると楽しさも倍増します。秋の森の楽しみのひとつです。

                                          MARU

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2011年9月23日 (金)

子どもの可能性

今日は見事な秋晴れで、風そよぐ非常にさわやかな一日でした。しかし朝、森の駐車場に来てまず目に付いたのは…

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↑ ん?5月か…?と思うような見事な新緑。もちろん、今朝の写真ですよ。これまでにもフォトログでお伝えしてきた通り、今年異常なケヤキの状況です。森では多くのケヤキが、例年より2ヶ月ほど早く茶色になった葉を落とし始めていますが、いくつかのケヤキはこうして新しい葉を展開しており、この時期に似つかわしくない葉の色が妙に目立ちます。

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↑ 今年のケヤキには種子が非常にたくさんついているのも先日お伝えした通りですが、先日の台風15号の影響でその種子が一斉に落ちました。ケヤキの種子は大きさが数mmと小さく色も茶色なため、普通の土の散策道を歩いているとなかなか気付きませんが、この写真の木道のようなところを歩くとケヤキの種子だらけになっていることに気付きます。すべってこけそうなくらい、と形容しても大げさでないほどです。

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↑ その台風15号はちょうど熟したドングリもたくさん落としていきました。こちら1本の木から落ちた様子。トゲトゲのドングリ帽子のほうが目立ちますが、丸い大きなドングリも相当数落ちています。

さて、今日は森の写真はここまで。最後に1枚、子どもの写真を紹介します。

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↑ 切り出しナイフで枝を削って鉛筆を作っているところです。何気ない写真ですが、実はこの写真、10年間森で子どもたちと活動してきた中でも初めて撮影することができた写真なのです。たぶん、全国的にもあまり例がない写真なのでは?と思います。

この写真は、本日森で実施した「モリイコ!」の活動の一場面です。モリイコ!は4歳から小学校3年生を対象に今年からスタートした活動で、同じ子どもたちが年間10回森に訪れ様々な活動をしていきます。

季節に応じて様々な活動を企画しているのですが、10回のラインナップの中でもぜひ入れたいと考えていた活動が、低年齢の子どもたちにノコギリと切り出しナイフを使わせる工作プログラムです。

年齢の低い子どもであっても、ノコギリくらいは使ったことがある子どもがいるかもしれません。しかし、ナイフを使うという経験は、おそらく全員が生まれて初めてであろうと思います。工作をしようとする場合、ノコギリだけでできることは非常に限られます。ナイフがあれば、工作の幅がぐんと広がります。工作の幅が広がるという意味は、子どもたちの「工夫しようとする力」も広がることを意味します。

しかし、小さな子どもが切り出しナイフを使うことは、ノコギリよりもずっと難しいのです。手が小さく握力も弱いためナイフをしっかりと握れないことがその一因ですが、それはノコギリを使う上でも同じです。最大の原因は、「材料にナイフの刃を当てるのに最適な角度」を理解してもらいにくいことにあります。何も説明をせず子どもにナイフを渡した場合、ほとんどの子どもはナイフの刃を材料に対して直角に当てて切ろうとします。つまりノコギリのように刃を当てて切ろうとするのです。「切る」ことを考えればこれでも構いませんが、工作で必要とされるナイフの使い方は「削る」ことにあります。どれくらいナイフを傾けて削れば良いのか…これを教え、理解してもらうことが難しいのです。一言でいえば、「やりながら覚えてもらう」しかないのです。しかし、ある程度握力がある小学校中学年以上ならやりながら覚えるほどに根気も握力ももつのですが、低年齢の子どもはコツをつかむ前にくじけるのでは…との懸念がありました。

こうしたこともあって、モリイコ!の工作プログラムを企画するに当たって「切り出しナイフを使わせるか否か」は、スタッフの間でも多少議論がありました。これまで森で実施してきた低学年向けの様々な工作プログラムでも、使用する道具はノコギリに加えせいぜい剪定バサミまででした。しかし、モリイコ!はせっかく年間10回も森に来る子どもたちを対象にするのだから、無理かもしれないけどとりあえずナイフはやらせてみようということで意見の一致をみました。

こうして、本日の工作プログラムに至ったのです。まずは「削る」作業の基本となる鉛筆削りから入りました。もちろん市販の鉛筆を削らせたわけではありません。先日の台風で折れたセンダンの枝(森の材料の中では比較的柔らかい)を使い、それを削らせたのです。

予想通り、最初は子どもたち全員が苦労しました。ついつい、深く削ろうとしてしまい刃が食い込んで動かなくなってしまうのです。それでも7人の子どもたちにスタッフ7人がつき、丁寧に教えていくと子どもたちもだんだんとコツが分かってきたようで、終わってみるとこちらが予想していた時間の半分以下で全員削り終えることができました。本日の参加者の最少年齢は5歳、写真の彼女もその一人です。途中で少し手を切ってしまい、くじけて泣いてしまったのですが、しばらくすると再び挑戦し、見事に削ることができました。いい角度で刃が食い込んでいるでしょう?この後、あらかじめ空けておいた穴に好きな色の色芯を埋め込んで、「自分で削った色鉛筆」が完成しました。

色鉛筆の他にも竹を切ったり削ったりして工作を楽しみました。小さな子どもでも、やればできる!子どもたちの可能性の新たな一面に気付くことができた活動でした。

                                         MARU

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2011年9月13日 (火)

秋の訪れ

週明けの火曜日、森を歩いているとようやく「秋」を見つけました。

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↑ ドングリです。例年より10日ほど遅いかな?熟す直前に襲来した台風12号の影響もあって今年は数が減りそうですが、それでもちゃんと今年も落とし始めてくれました。

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↑ 今の時期に落ちているのはクヌギとアベマキのドングリです。クヌギとアベマキは葉っぱもそっくりで見分けがつきにくいですが、そのドングリの見分けとなるともうお手上げです。どっちがどっちか分かりません。しかし、同じクヌギでも木によって細長いドングリを落とす木もあれば、丸いドングリを落とす木もあります。木によって決まっているのが面白いところですね。ちなみに1枚前の写真のドングリを落とす木は毎年細長く、この写真のドングリを落とす木は毎年丸いドングリを落とします。

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↑ 落ちているのはドングリだけでなく、先日のフォトログでも異常を紹介したケヤキの葉も早々に散り始めています。この木道に落ちてる葉はすべてケヤキの葉です。普通ケヤキの葉は樹上で黄葉してから散りますが、今年は樹上ですべて茶色になってしまい、そのまま落ちてしまっています。

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↑ 初秋を思わせる林床の花、ヤブランが今見頃です。林内のいたるところできれいな紫色を見せてくれています。しかしなかなか写真に撮るには難しい花です。

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↑ 一輪だけですがヒガンバナも咲いていました。ここ数年、着実に林内で増えてきている花です。

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↑ 秋はドングリとならんでキノコもシーズンです。こちら立派なカラカサタケ(たぶん)たち。週末の間に一気に成長したようで、大きいもので傘の直径が25cm程度ありました。

ドングリが落ち始めるといよいよ秋本番。森も忙しくなります。

                                         MARU

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2011年9月 8日 (木)

残暑の森

朝夕は涼しいものの、昼はやはりまだ暑いです。ただ、風は秋の風で心地良く、森を歩いていても気持ちが良いものです。

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↑ そんな中、そろそろ葉が色づいてきたものも…いや、残念ながらそうではありません。これは例年ならまだ緑が濃いはずのケヤキの葉です。森を歩いていると、今の時期からハラハラと葉を落としている木がありますが、その多くはケヤキの葉です。このフォトログでも何度かお伝えしている通り、今年は春からケヤキが異常です。1本2本ではなく、ほとんどのケヤキがこうした状況なので、ケヤキ全体に何らかの異常が生じているようです。

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↑ あまりに葉を落としすぎたものは、今の時期からでも新葉を出しています。つまり、木が枯れているわけではなさそうです。おそらく今年だけの異常だろうと考えているのですが、原因は不明です。

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↑ この森にはケヤキと同じニレ科の木としてアキニレ、ムクノキ、エノキがあり、いずれもケヤキと同じような環境に生育しています。この写真の左側の緑はムクノキ、その奥の茶色はケヤキです。ケヤキ以外のニレ科の木はいずれも元気なので、やはりケヤキに特有の異常が発生しているとしか思えません。

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↑ ケヤキの中には、例年より多いのでは?と思うほどたくさん種子を付け始めている木もあります。一般的に、種子をたくさんつけるとその木は弱ってきている(子孫を多く残そうとしている)と言われていますので、確かに少し心配です。が、来年の春にはまた元気な葉をつけてくれるのでは…と楽観しています。

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↑ ところで、たくさん種子をつけているケヤキの近くにはこのように薪を積んでいる場所があるのですが、今日はそこで長いヘビの抜け殻を見つけました。この場所ではよくヘビの抜け殻を見つけます。おそらく、ヘビは脱皮するときに脱ごうとする皮を薪にひっかけながらしているのでは?と考えています。つまりこの場所は脱皮しやすく、早く脱皮を終えることができるのではないかということです。脱皮する生き物にとっては、脱皮している最中が一番無防備ですから、脱皮の時間が短いに越したことはありません。ヘビにとってここはとっておきの更衣室のようです。

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↑ 林の中に入ると変わった虫を見つけました。サソリのように尻を持ち上げている「シリアゲムシ」(正式名はヤマトシリアゲ)です。肝心の尻の先がはっきりと写っていませんが、その先端にハサミムシのようなハサミがあればオス、ハサミがなく尖っていればメスだそうです。どうやらこれはオスのようです。オスはエサを持ってメスを待ち、メスが来たらエサを差し出してメスが採餌している間に交尾をするそうです。このオスは手ぶらでしたが…

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↑ 草はらには孤高のハンター、カマキリがいます。すっかり羽も生え、成虫となりました。じっと獲物を待ちかまえています。

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↑ しかし恐そうなカマキリも、少し違う角度で写真を撮るととてもひょうきんな顔に見えます。その一番の要因は、カマキリの眼(複眼)の中にポツッとある黒い点が目玉のように見えることでしょう。これは人間でいう瞳孔ではなく、単に複眼の構造上そう見えるだけで「偽瞳孔」と言います。その仕組みは「偽瞳孔」で検索していただくと分かると思いますが、この構造のためにカマキリはどこから見てもその黒い「目玉」がこちらを注視しているように見えるのです。面白いですね。

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↑ 最後は本日のお気に入りの写真。葉の上で休む、小さな小さなカタツムリの仲間です。殻が薄くて透けそうですね。この写真、クリックすると大きくなります。

昼はセミの声、夜はバッタの仲間の声で森はにぎやかです。昨晩は「チンチロリン」のマツムシが美しく鳴いていました。

                                       MARU

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2011年9月 6日 (火)

各地に甚大な被害をもたらした台風12号は、滋賀県内でも怪我人を出して去っていきましたが、幸いにも森では前回イヌザクラの大木を倒した台風6号ほどの被害はなく、大小の枝を折る程度で済みました。

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↑ こちら台風が最接近した9月3日の様子。森のあちこちにドングリの葉と熟す途中のドングリの実が落ちていました。もうまもなく落ちるはずだったドングリがかなり風で落とされてしまったので、今年のドングリ拾いは例年ほど多くできないかもしれません。

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↑ ただ不幸中の幸いと言うべきか、今年は例年よりもドングリが熟す時期が遅く、木の上で緑のまましっかりついているドングリもたくさんあります。例年だと早い木は8月下旬からドングリを落とし始めるのですが、今年はその木が今日あたりから数個落とし始めたかな…という程度です。

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↑ 今回の台風ではタラノキがかなり折れましたが、一番惜しかったのがこちらクヌギの萌芽枝です。10年前に伐採し、その切り株から順調に育ってきていた萌芽枝だったのですが、やはり株が古いせいかしっかりと固着せず、強風が吹いて折れてしまうことがあります。この切り株は以前にもそれで手前の枝が折れていたのですが、今回の台風でまた1本折れてしまい、残るは1本の萌芽枝のみとなってしまいました。

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↑ ところで今日は、森の「山番」さんが「オドリマツタケが出てるぞ!」と言いに来てくださったので見に行くと、こんなふうにきれいに菌輪ができていました。しかし「オドリマツタケ」とはなんぞや?山番さんに尋ねると、こんな風に菌輪状に発生しているキノコが踊っているように見えるので、昔からそう言っていたそうです。決して「オドリマツタケ」という名前のキノコがあるわけではありませんし、マツタケとは何の関係もありませんので念のため。

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↑ そのキノコの写真です。軸にはツバがついていて、ヒダは黒っぽいのですが、名前が分かりません。調べてみたのですが見当もつきませんでした。

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↑ キノコと言えば、今日森を歩いていると歩道の真ん中にこんな物がびっしりと生えていました。チャダイゴケというキノコの仲間です。

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↑ こちらその拡大。5mm強の大きさの「壺」に、白い薄膜が張ってあり、それが破れると中には黒灰色の石のようなものが数個入っています。キノコのタネのように見えますが、ペリジオールという胞子の入った入れ物です。よく「碁石のような」と例えられますが、まさに碁石のようです。ただし大きさは2mmほどですが…

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↑ ペリジオールは雨などの雨滴が当たると弾け飛ぶということが書いてあります。始め飛ぶ様子は見たことがありませんが、目を凝らしてよ~く探すと確かにあちこちに散らばっています。そのうちの一つから、白い糸のような物が出ていました。どうやらこの糸は粘着性があるらしく、弾け飛んだ先でくっつき、そこから胞子をまく仕組みになっているようです。面白いですね。

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↑ くさはら広場のススキの株元をのぞくと、ナンバンギセルが咲いていました。いつ見ても面白い形と美しい色の植物です。

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↑ 台風が去ったあと、一気に秋らしい気候になったせいか森にはたくさんトンボが飛んでいます。こちら赤トンボの一種、マユタテアカネです。背景に写ってる紫はヤブランの花です。

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↑ 秋めいてきて一気に多くなったのがウスバキトンボです。開けた広場や水辺でたくさん飛んでいます。今日初めて、トンボの飛翔写真に挑戦してみました。いつもは絞り優先モードで撮影していますが、今回はシャッタースピード優先モードで撮影です。ピントはマニュアルフォーカス。ウスバキトンボは比較的ゆっくり飛び、たまにホバリングのように空中で停止してくれたので撮りやすい方だと思うのですが、それでもピントのあった写真は数枚しかありませんでした。こちらシャッタースピード1/800で撮影。

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↑ 同じトンボの後ろ姿です。1/500で撮影。きっちりと脚を折りたたんで飛んでいるんですね。トンボの飛ぶ姿はきれいです。この写真、クリックすると大きくなります。

今日はギンヤンマも飛んでいたのですが、ギンヤンマはかなりの高速で飛ぶのでとても撮影できそうにありません。すごくきれいなトンボなので撮れたらいいなと思います。

朝晩は少し肌寒いくらいになってきましたね。みなさま風邪などひかれませんように…

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