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2010年7月

2010年7月31日 (土)

明日から8月

夏休みの宿題をする時、人によっていろいろなやりかたがあったと思います。①毎日計画的にコツコツやる、②7月中に一気にやってしまう、③お盆を目途に片付ける、④8月25日頃から慌て始める… ちなみに私は③でした。②の人は、今日がその最終日。明日から8月ですからね!

梅雨明け直後の青空ではありませんが、先日の雨以来、なんともはっきりしない天候が続いています。今日も少し雨が降りました。しかし暑さは変わらずで、何しろ暑い!子どもたちも少ないですが、今日は土曜日なので15時を過ぎた頃から少しずつ家族連れが散策にやってきました。

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↑ 森の一角では、毎年ハグロソウが咲く場所があります。やや日陰に咲く地味な植物ですが、小ぶりな花は何とも言えない紫色をしていてきれいです。春の花には紫色が多いですが、夏の森で紫色は少ないですね。

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↑ ハグロソウのすぐ近くには、ミツバが群生しています。先日子どもたちと植物採取をした「葉っぱコレクション」のイベントの時にも、みんなミツバは採取しました。「お吸い物に入っているヤツだよ」と言っても、ピンときたのかこないのか…?それ以上に子どもたちの関心をひくのは、いくつかの株から出ている白い花です。ハイハマボッスの花も小さいですが、ミツバの花はさらに小さいように思います。

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↑ 今年6月5日に発見し、フォトログで紹介したシュンランの実です。その後どうなっているかな、とたびたび見に行くのですが、現在はこんな様子です。しかし今日は残念な事実を発見。このシュンランの株は、この森でもずいぶんと前から生えている大きな株で、毎年たくさんのシュンランの花を咲かせてくれていたものです。そのシュンランには特に問題がないのですが、この株が生えている木が問題なのです。

それは、この木はコナラの二股の木なのですが、そのうちの1本がナラ枯れで枯れてしまったのです。ここ数日の間に…。今年の秋以降、この木は伐採することになると思うのですが、その際に根元のシュンランを守りながら切るとしても、ラン菌と共生しているといわれているシュンランはその株元の木が枯死した場合、どうなるのでしょうか?注意して見守りたいと思います。

ところで今年のナラ枯れは本当にひどくて、森ではここ数年、遊林会による保全活動の結果なんとか毎年一桁の本数の枯死でおさまってきましたが、今シーズンは枯死の本数がついに二桁に達してしまいました。しかもアラカシの枯れが多くなってきています。周辺の山々を見渡しても今年のナラ枯れのひどさが一目瞭然で、かなり鮮やかな茶色になってしまった木々があちこちに見られます。

思うに、今年は梅雨明け以後、かんかん照りの猛暑が続きました。まったく雨が降らず、森の植物は這々の体という状況でした。ナラ枯れで木が枯れるという仕組みは、体長4mmほどの大量のカシノナガキクイムシが木に穴を開けまくって、それに対抗するために木が防御物質としての樹液を出し、それが水を上げる管に詰まって木が枯死するというメカニズムです。晴天が続いたためカシノナガキクイムシが爆発的にアタックしたのかもしれませんが、一方で日照りが12日間も続かなかったら、詰まりつつある水の管からわずかでも水を汲み上げることによって、もしかしたら助かった木もあるかもしれません。

今年は強烈な陽差しが続くことで弱っていた木が一気に(ほんの数日で)枯れてしまったので、葉っぱの茶色の出方がある意味で非常に鮮やかであり、そのため遠くからでもナラ枯れで枯死した木が目立ちます。今までナラ枯れなどに関心がなかった一般の方からも、「最近山の木が茶色いんやけど、なんでかな?」という問い合わせがあったほどです。これを機に、みなさんナラ枯れに関心を持ってくれれば良いのですが…

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↑ 最後に、この時期あちこちで咲いているオニユリを。今日は普段あまり出番の無い、しかしお気に入りのレンズ Ai Nikkor 50mm f/1.2S で撮影。Nikon D700、ISO200、1/1600、F2、-0.3EV、ノートリミングです。

今のデジタルカメラ(Nikon D700)を購入して1年半経ちましたが、先日気がつけばシャッターを切った回数が2万回を超えていました。2万枚超と言えば、36枚撮りのフィルムに換算すると約560本!です。私は現時点ではデジカメ時代よりフィルムカメラ時代の方が長かったのですが、フィルムはリバーサルフィルムを使っていたので、フィルムを買って現像に出すと1本当たり1,800円前後だったかな?これを560本分に換算すると、何と100万8千円です!それがデジカメならパソコンで見るだけならタダ同然なのですから、すごい時代になったものです。ただ、フィルムの方が1枚1枚丁寧に撮っていたことは確かですね。

さて、明日8月1日から6日まで、私たち森のスタッフは子どもたち総勢130人を連れてのキャンプ事業で森の外に行ってきます。この間、森で行うクイズラリーは大学生のインターンシップのみなさんなどががんばってくれます。熱中症に気をつけて、今年も事故のないようにがんばってきます!

                                          MARU

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2010年7月27日 (火)

葉っぱコレクション

毎日、暑い日が続いています。森ではササの葉などもすっかり縮れてしまい、カラカラ模様です。そんな暑い中でも、何人かの子どもたちは森にやってきます。今日は、夏休みイベント第2弾「葉っぱコレクション」がありました。

今年、夏休みのイベントは9月22日の中秋の名月の夜に行う番外編も含めると、全部で9種類のイベントを企画しました。すべて合わせると、約270人の子どもたちが対象です。そして9種類のイベントのうち、8種類のイベントは既に定員に達しており、すべてキャンセル待ちの状態です。ということは、1種類だけ定員に達していないイベントがあるということですが、そのイベントが本日行った「葉っぱコレクション」なのです。

定員20人の「葉っぱコレクション」は、9人の応募がありましたが1名急遽欠席され、8名の参加で行いました。その内容は、森に葉っぱ(20種類)を取りに出かけ、その葉っぱを標本にするために新聞紙に丁寧にはさんで、それらを家に持ち帰って毎日新聞紙を取り替えるという作業を2週間続け、2週間後に再び森に来てもらって、すっかり乾燥した葉っぱをきれいに台紙に貼り付けて植物標本を作るというものです。

先日実施した「ザリガニつかみ大会」などのような派手なイベントは、あっという間に定員に達してしまいますし、その他の工作や探検系のイベントも高い人気があります。それらのイベントに比べると、葉っぱで標本を作るというイベントは地味で、しかも2回参加しないと完成しないため定員を割るのでしょう。この傾向は、ここ数年変わっていません。

じゃあ、このイベントをやめてもっと人気の高そうなイベントに替えれば良いじゃないか、といわれそうですが、利用者数だけをかせごうと思ったら、確かにそうするのは一案です。「夜の森の観察会」なんてタイトルでイベントをすれば、間違いなく大人気のイベントになるでしょう。実は以前、そんなイベントをやったことがあるのですが、そうしたイベントタイトルをつけると、参加した子どもも大人も全員期待するのはカブトムシやクワガタだけで、ひどい場合には奪い合いみたいな雰囲気になって終わってしまうのです。利用者数だけは間違いなくかせげます。でも、そんなことでいいんだろうか…?「夜の森の観察会」は様々な虫の音や、遠くまで響くフクロウの声、木々の間からちらちら見える星、真っ暗な森から聞こえる得体の知れない物音…そんなものを楽しみたくて企画してみても、残念ながらこちらの持っていきかたがまずいのか、どうしてもカブトムシやクワガタだけに期待感が集まってしまうのです。

話しが逸れましたが、そんな利用者数かせぎのイベントではなく、この森で子どもたちにぜひ体験して欲しいと考えているひとつが、2002年のオープン以来毎年続けてきている「葉っぱコレクション」(イベント名は微妙に変化してきていますが)なのです。たとえ参加人数が少なくても! 森に入って様々な葉っぱをとって、押して、名前を調べて、貼り付ける…とても手間のかかる作業ですが、森のことを知るという意味でとっても大切な体験だと思うのです。だから、今年も実施しました。

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↑ まずは森で葉っぱ採集。今回は指定した10種類の木に加え、任意の草を10種類とってもらいました。森に入る時、子どもたちの腰には当然蚊取り線香です!

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↑ 本当に暑い中、熱中症に気をつけながら採取を行いました。丁寧に植物を取るという経験は子どもたちはなかなかしたことがありませんからね。そして採取する過程で、名前はともかく「この植物はあの植物と違うな」と考えながら採ることになり、それがとっても大切だと思うのです。

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↑ そして丁寧に押していきます。この後、家に持って帰って新聞紙を毎日替えるんだよ、と言うと、一斉に「え~っ!!」とい声が響きますが、そうしないとカビてしまうのですから仕方ありません。あとは2週間後、再びこの子たちがやってきてからの作業となります。

葉っぱなんて、今までじっくりみたこともなく、せいぜい遊び半分でブチブチとちぎっている子どもが多いと思いますが、そんな中で「葉っぱコレクション」は、とっても良い経験だと思います。

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↑ 最後におまけ。ニイニイゼミです。イベントが終わったあと、明日の保全活動の作業メニューを決めるために森の中を歩いていると、いきなり私の肩口にニイニイゼミがとまりました。一眼レフカメラをそ~っと自分の方に向け、狙って何枚か写真を撮ってみたら、結構ピントが合っている写真がありました。こんな撮り方ができるのも、昔の距離指標が刻印されているマニュアルフォーカスレンズならではです。ちなみにレンズはAi Nikkor 35mm f/1.4S データはF5.6 1/640、最短撮影距離付近(30cm)です。

そろそろ夕立が欲しいですね。

                                         MARU

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2010年7月25日 (日)

カナヘビの赤ちゃん誕生

先月の6月4日。

20100725_お腹がとっても大きかったカナヘビをケースで飼育していたら、白くて小さな卵を5つうみました。

20100725_1  そのうちの2つを、ペットボトルにいれて観察しやすいようにしました。

お水を霧吹きでかけてあげて、待つこと1ヶ月半!

(観察経過の写真はまったくありませんが・・・)

20100725__2 卵をつきやぶって、7月19日にカナヘビの赤ちゃんが誕生しました!

卵はうまれたての頃より大きくなりました。それにしても、卵の大きさに対してカナヘビ大きい気がするんですが・・・ くるくるっとまるまって入っていたのでしょうね。

20100725__3赤ちゃんといえども、長いしっぽに、恐竜のようなうろこ。凛々しい顔つきをしています。

さて今日は、赤ちゃんカナヘビの体長をはかってみました。

20100725__4 目盛りをみてみると、2.9㎝から9.6㎝までなので、6.7㎝ですが、まぁ7㎝ってところでしょうか。頭から、後ろ足までで2.2㎝くらいなので、やっぱりしっぽは長く、体の2倍ありますね。

20100725__5 やはり、名前どおり “かわいい” ですね。

5つの卵、全て孵化したのですが、3匹は森に逃がしてやりました。 残り2匹、飼うのは大変だそうですが、しばらくは育ててみようと思います。  bun

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2010年7月24日 (土)

ザリガニつかみから一夜明けて

この森の川にすんでいる生き物たちにとって、川の水を止め水を抜く昨日のザリガニつかみ大会は迷惑この上ないイベントだったかもしれません。しかし、少しでもザリガニが減れば結果的にまたすみよい川になる…と考えて、おせっかいな私たち人間がイベントを実施したわけです。

一夜明けた今日、なかなか濁りは抜けませんが川の水位はもとの状況に戻っており、生き物たちもやれやれという感じでしょう。

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↑ そんな多くの生き物たちのひとつ、トノサマガエルです。今年はいつもよりトノサマガエルの姿を見る機会が多いように思います。一時は数が少なくなったかと考えていましたが、昨日も今日も結構たくさん姿を見ました。

昨日ザリガニつかみに来ていた小学校3年生くらいの子どもに、「あ、トノサマガエルがいるね」と言うと、「トノサマガエルって何や~? トノサマバッタはおるけど、トノサマガエルって何や~!?」と、トノサマガエルという名前のカエルがいることが信じられなかったようです。これも時代…でしょうか。

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↑ ところで昨日のザリガニつかみ大会では、ザリガニを捕らえるつもりがアミの中に一緒に魚も入ってしまったということがままありました。カワムツやギンブナなどです。そうした魚は逃がすのですが、子どもたちが入って泥だらけの川にすぐ逃がすのではなくて、一旦水槽に入れておき、あとで逃がすという方法をとっています。そんな捕獲した魚の中に、見慣れない魚が2匹いました。この写真の魚、オヤニラミです。

オヤニラミは日本の在来魚で、オスはメスが産卵した卵塊を保護することや、眼の後ろに特徴的な模様があること、生息域が限られ近年数が減っていることなどから、環境省のレッドリストでは絶滅危惧Ⅱ類に分類されている魚です。

しかし、オヤニラミはもともと淀川や由良川より西の地域に分布する魚で、本来は滋賀県にいないはずの肉食の魚です。このため、滋賀県では平成18年3月30日公布の「ふるさと滋賀の野生動植物との共生に関する条例」でオヤニラミを指定外来種としており、飼育には届出がいるとともに、屋外に遺棄した場合には相当な罰則が与えられることになりました。

さて、この森の川は愛知川の伏流水をくみ上げて流し、その水をダムの放水路に流下させている閉鎖系の水路です。どこかからオヤニラミが泳いできたとは考えにくいですし、卵で移動(野鳥の足にひっかかった藻などに卵がついている可能性もある)というのも可能性としてはかなり低いように思います。オヤニラミはかつて飼育用に取引されていたらしいですが、条例ができて飼育に届出が必要になったために、飼うのを放棄した誰かが放流したのでしょうか?なぞです。

結局、捕獲したオヤニラミは2匹ともきっぱりと処分しました。

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↑ 最後に夏らしい花、オニユリを。これが咲くと、ああ真夏だなあと思いますね。

今日は土曜なのに、あまりの暑さのせいかクイズラリーは誰も来ませんでした。森の中は結構涼しいんですがね…

                                     MARU

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2010年7月23日 (金)

ザリガニつかみ大会

本日は、森の水辺に招きもせずに入ってきたアメリカザリガニを退治するために、5年前の夏休みから毎年行っている恒例イベント「ザリガニつかみ大会」を行いました。

アメリカザリガニは、草・肉問わず水の中の様々なものを食べてしまいますが、この森で最も迷惑しているのがトンボのヤゴを食べてしまうことです。川の水をポンプで抜けるだけ抜いておいて、泥だらけの川の中に入ってザリガニをつかみまくるというイベントで、夏休みのイベントの中でも人気が高く、今年は定員60人に対してキャンセル待ちが25人もありました。参加できなかったみなさん、ごめんね。

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↑ その様子。「足が抜けない~」と、泥に足をとられてしまった子どもたちの声があちこちから聞こえてきますが、今はなかなかそんな経験をすることもありませんから、良い機会です。

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↑ ガマなどが生い茂って容易に入れないところに生息しているザリガニを何とかするために、昨年から「ザリガニ釣り」も行っています。今年は20本、手作りの竿(スルメつき)を用意し、常時20本とも使われていました。

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↑ ザリガニ釣りも結構楽しいので、はまってしまう子どもはずっとザリガニ釣りを楽しんでいました。今回は結構大物のザリガニがたくさん(おそらく70~80匹?)は釣りでつかまえたと思います。

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↑ 森の常連H君。彼は釣りではなく「つかみ」にこだわっています。友達とバケツいっぱいつかんでくれました。

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↑ そして本日の成果。その数は800匹でした!今年は実施前からスタッフの間で「今年はザリガニ少ないなあ」と入っていたのですが、それでも800匹捕獲です。昨年(1,260匹)よりは少なくなりました。少しでもトンボが増えてくれると良いのですが…このザリガニは、明日ドラム缶で蒸し焼きにし、肥料として森に埋める予定です。

最後に、昨日久しぶりに撮影したトンボを。

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↑ 全身真っ赤なショウジョウトンボです。今日のザリガニつかみのために、昨日から水路の水をポンプで抜いていたのですが、その時にじっととまっていてくれたので、慌ててカメラを取りに戻って撮影しました。見事な赤です。こんなふうに、たくさんのトンボが森に来てくれるといいですね。

                                       MARU

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2010年7月21日 (水)

ああ夏休み

今日から子どもたちは夏休み。この森では毎年夏休みにクイズラリーを行っているので、今年も朝からクイズラリー目当てに数家族がやってきました。子どもたちのお目当ては通常のクイズラリーの先にある「上級編」です。この上級編を解くために、毎年お弁当持ちで朝から夕方まで森にいる子どもたちもいます。

しかし初日の今日は、半端な暑さでありませんでした。子どもたちが走り回れたのも午前中までで、午後からはあまりの暑さのせいかぱったりと人出がとだえてしまいました。

まあ、これから約40日間の休みです。月曜の休館日以外は毎日クイズラリーを無料でやっているので、ぜひおこしください。

ところで話題はがらっと変わりますが、今年もコナラなどのドングリが枯れていく「ナラ枯れ」の被害が目立ち始めました。この森ではナラ類が枯れないように毎年対策を行っていますが、それでもカシノナガキクイムシの数はべらぼうなものらしく、毎年数本枯れていきます。さて今年はどうかと、今日森を回ってみると…

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↑ 早速、1本枯れていました。このコナラの木には以前からカシノナガキクイムシが侵入していたのですが、昨年は枯れずに耐えたのです。

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↑ そこで、昨年に穴をあけて侵入した入口から脱出できないように、早いうちから爪楊枝で「フタ」をしていました。しかし、今年さらなる侵入があって、ついに枯れてしまったようです。

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↑ 虫が侵入した木の根元には、このように穴を開けた後に出る木のクズ(フラス)が大量にたまっています。

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↑ こちらがその穴。ちょうど爪楊枝の先が突き刺さってとまる程度の大きさです。カシオペア座のように開いていました。

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↑ その後も森を回ると、昨年に枯れていたナラも含めて計4本のナラ類が枯れてしまっていました。うち2本は隣同士の木、あとの2本は別の場所に生えています。そして今年は、今までこの森ではあまり例がなかったのですがカシノナガキクイムシの本来の名の通り、アラカシまで2本枯れてしまいました。うち1本はかなり太いカシですが、もう1本はその近くに生えている直径20cmほどのまだ若いカシの木です。さらにこの近くに、まもなく枯れそうだというアラカシももう1本あり、根元にはフラスが積もっていました。合計6本が枯れてしまい、まもなくもう1本増えそうという状況です。アラカシに関しては、枯死がさらに増える可能性もあります。

気を付けていても、やはり枯れてしまうものですね。今後の対策としては、すぐにこれらの木を切ってしまうのではなく、今はまだ盛んにこの木に虫が侵入しているためこれらの木を「餌木」として置いておき、これ以上侵入されないだろうと思われる今年の秋以降に伐採し、中の虫ごと薪にして燃料にしてしまうという予定です。

夏休み早々、森にとってはあまりよい話題ではありませんでしたので、最後に別の写真を一枚…

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↑ トンボが空を飛んでいます。たぶん、オニヤンマです。森を歩いていると、写真やビデオでは写しきれない一瞬の、けれどもとても心に深く刻まれる場面に、たまに出会います。たとえば晩秋に落ち葉が森の中を舞い散っていく場面…花の写真を撮っている時にふと気づけばすぐ近くでカマキリがこちらを見つめている場面…そんな一瞬の場面の中でも、私の中でかなり印象深く残っている場面が、この写真のような瞬間なのです。 森や水辺を歩いていて、ふと空を見上げると、真っ青な空を背負って大きな大きなオニヤンマが飛び去っていく場面…いつの日か、こんな場面に出会ってとっても印象に残りました。タイトルをつけるとするなら、「ああ夏休み」なのです。今日は、狙って撮ったわけではなくたまたまカメラを持っていた時にふと空を見るとまさにその場面に出会ったので、思わずシャッターを切ったのです。でも、写真ではその場面の雰囲気は伝わりませんね…

明日もすばらしく良い天気のようですね。

                                       MARU

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2010年7月17日 (土)

この先、夏

気象台の発表によると、近畿地方は本日梅雨明けしたとのこと。それを確かめるため、空を見に林冠トレイルを登ってみました。

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↑ 階段を登る途中、木々の隙間からは真っ青な空が顔をのぞかせています。これはきっと…「この先、夏!」ですね!

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↑ やはり!見事な青空と白い雲! 夏がやってきました!この写真、クリックすると大きくなります。

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↑ 深い青、まぶしい白、そしてかがやく緑。見事なコントラストです。音が聞こえないのが残念ですが、この風景のBGMは当然、ニイニイゼミとアブラゼミです。この写真、クリックすると大きくなります。

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↑ 太陽が照りつける中、森の中に入れば木陰がとてもありがたい。強い陽差し越しに見た森は緑がキラキラとしています。この写真もクリックすると大きくなります。

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↑ 林縁部では、ヒヨドリバナが咲いています。木漏れ日の中で、ゆらゆらと揺れて咲いています。背景に木漏れ日を入れて絞りを開け気味にして撮影すると、たくさんの「緑の水玉」が現れてきれいです。ちなみに撮影データは、Nikon D700 AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G ED ISO400、F5、1/80です。

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↑ 川ではコシアキトンボが縄張り争いをしていました。撮影はできなかったのですが、全身真っ赤なショウジョウトンボも2匹飛び回っていました。

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↑ 昨日、報道関係者に「シロテンマ」が見頃だということをお知らせしたら、今日早速C新聞、Y新聞、M新聞の3紙の記者さんが来られました。今年は1箇所の場所に6株発生しており、うち花付きが良いのは4株です。

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↑ シロテンマは、環境省のレッドデータブックでは絶滅危惧ⅠA類(ごく近い将来に絶滅の危険性が極めて高い種)に分類されています。確かに他では見ませんね。ひとつひとつの花はよく見ると人間の口のようで、それぞれが好きな方向を向いて歌っているように見えます。

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↑ 最後に、ごくありふれた夏の花、ツユクサ。ありふれていますが、その形や色には何とも言えない美しさがあります。ちなみにこの写真は300mmの望遠レンズで接写して撮影。遠近感を誇張しない望遠レンズを使うことで、端正な花の形を写しとります。ツユクサは1日でしぼんでしまうので、撮影するなら午前中がいいですね。Ai AF-S Nikkor 300mm f/4D IF-ED(私の持っているレンズの中で一番高い!)、ISO400、F8、1/125。クリックすると大きくなります。

貴重なシロテンマもあれば、ありふれたツユクサもある。年間50回、900人以上で里山保全作業をして多様な生態系を保全している賜ですね。

ちなみにシロテンマが出たからといって、その一角を柵で囲ったり、特別保護区域みたいに扱ったりはしていません。里山の植物の多くは「よるな さわるな ちかづくな」では守れない植物が多いのです。この森は貴重種が発生することを目的として植生管理をしているのではなく、森のあちこちに手を入れ、その結果としてたまたま貴重な植物が再びよみがえる、あるいはわざと手を入れない区域を設けておくことで、結果としてそうした環境にしか生育しない植物が出現する…そうした多様な生態系を保全することを大切にしています。

さあ、いよいよ夏本番が始まります!

                                           MARU

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2010年7月11日 (日)

フクロウさん3

こうしてフクロウは去っていきました。う~んどうやったら16:9に戻せるのだろう…

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フクロウさん2

16:9で撮影しているのですが、なぜか4:3で表示されるので横方向を圧縮された映像になってしまっています。

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フクロウさん

かわべぇフォトログにもついに動画を載せられるようになりました。 でも、まだ少しうまくいきませんが…

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2010年7月 9日 (金)

一膳入魂

梅雨の中休みか、昨日はいい天気でした。昨日は近くの中学校1年生が来訪し、朝からクイズラリーに森の話(なぜ木を切らないと里山を守れないのか)、保全作業、そして竹工作と、様々なプログラムで1日中楽しく過ごしました。

この中学校の来訪は3年前からなのですが、この森に来るようになったきっかけは、この森にずっと前から体験作業に訪れている別の中学校の教諭がその中学校に異動になり、その学校の子どもたちにも森での体験をさせたいと考えて連れてこられたことが始まりです。

ただ、昨年までは3クラス100人以上という大所帯が1日のうちに来訪し、上記の全てのプログラムを1クラスごとに3回転させるという驚異的なことをやっていたのですが、やはりこれでは窮屈です。そこで「ぜひ1クラス単位で来訪してください。その方がゆっくりできてずっと深い活動ができますから」と伝えていて、ついに今年は1クラス単位で3日間にわたって来訪してもらうことになったのです。

昨日はその2クラス目の来訪だったのですが、やはり人数の多かった昨年までと異なり、やっていることは同じでも1クラスだとかなりゆったりとプログラムを進めていけます。しかも今の中学1年生は、小学校4年生の時に森林環境学習「やまのこ」事業で一度はこの森に来ている生徒ばかりですし、その他にもプライベートでしょちゅう森に来てクイズラリーやイベントに参加してくれている生徒もいるので、よりよい雰囲気の中で活動ができました。

そんな昨日の活動の中で、特筆すべきことがありました。それは、午後からの竹工作の時間のこと。

竹工作は、4年生で来訪した「やまのこ」事業の時にも経験済みです。このため、今回の竹工作はさらにレベルをアップした作品を見本として見せ挑戦してもらいました。ただし、この森での工作のやり方は、あるひとつの見本を見せてみんながそれを作るというスタイルではありません。竹工作の場合には、切り出しナイフの練習も兼ねて最初全員に「箸」を作らせますが、そのあとはいろいろな作品の見本を見せ、自分の考えで好きなものを好きな数だけ作って良い、というやり方です。その時、必ずこういう言い方をします。

「今、いっぱいいろいろな見本を見せたけど、(練習として作る)箸さえできれば、見本の作品を全部作っても良いし、見本にはないオリジナルの作品も作っていいよ。 ところで箸なんだけど、実は箸を作るというのは簡単そうに見えて、極めようと思うとかなり難しいものなんだよ。だから今日は『自分は箸名人になる!』と決めて、ひたすら箸ばかり作ってくれてももちろんOKだよ」

これは「箸名人になってね」という意味よりは、「箸だけでもOKだよ」という意味でこう言っています。人には得手不得手があります。学校なら、同じひとつの見本をみんなが制作するというスタイルになるかもしれませんが、見本が同じだけにその制作のスピードや出来映えにはっきりとした違いが出てきます。うまく出来た子どもは良いのですが、人より遅く、出来映えもイマイチになってしまった子どもはそれ以来制作活動が嫌いになるかもしれません。もちろん、嫌いになってしまっても良いのです。その子には他に得意なことがあるかもしれませんから。

それでも、少なくともこの森での活動では、みんなが「森は楽しかった!また来たい!」と言ってくれるような活動にしたいと考えてプログラムを行っています。だから、得手不得手に関係なく「自分が」これを作ろうと決め、周りの人の制作の様子を横目で見つつも、自分でこれを作ろうと決めた作品作りに没頭でき、結果的に「楽しかった。存分に工作した!」と思ってもらえる方法をとっているわけです。

「作品」と言うと堅苦しいですが、例えば昨日の竹工作場合、まずは練習としての箸(何本作っても良い)、少し難しい菜箸、貯金箱、スギ材を削り出したフタ付き竹の小物入れ、ペン置きもしくは食器、横笛、竹鉄砲の豆バージョンなどです。

さて、ずいぶんと前置きが長くなりましたが、何が特筆すべきことだったかと言えば、「箸名人になってね」という言葉を真っ正面から受け止めてくれた生徒が一人いて、他の生徒があれも作る、これも作ると楽しんでいた丸々120分の工作の時間のすべてをつぎ込んで、箸を1膳だけ作ったのです!

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↑ 箸を作る彼がいるテーブルの様子。削りクズの多さからも分かるように、他の生徒たちは実に様々な作品を作っていました。

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↑ そして1膳の箸づくりに集中するM君。今まで何人もの子どもたちに「箸名人を目指してがんばれ!」と伝え、中には2時間かけて最高26膳(52本)削った小学校4年生の女の子もいましたが、今回のように2時間かけて1膳だけ作った人は初めてです。もちろん彼は最初からそんなつもりはなく他の作品も作りたかったのです。しかし箸を削っているうちにどんどん削るという作業の深みにはまっていき、気がつけば2時間経っていた、というわけです。

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↑ その出来映えを写真に撮らせてもらいました。下の箸が最初に削ったもの、上の箸が2本目に削ったものです。正直、2本目の箸は時間切れのため本人も十分納得いかないまま作業を終えてしまったのですが、下の1本目の箸の美しさは完璧と言っても良いのではないでしょうか。切り出しナイフだけを使って徐々に先細りになるように削る難しさは、削ってみて初めて分かります。サンドペーパーなどはもちろん使わせていませんよ。彼には「箸名人」の称号を与えました。

箸名人の生徒だけでなく、今回はみんな夢中で工作をしてくれました。本当は工作の時間は1時間45分だったのですが、先生に「そろそろ終わりにしましょうか」と言うと「この子たちがこんなに集中して何かをやるなんてなかなか見られないので、もう少し延長してやってください」とのことだったので、2時間まで延長しました。

昨日の森での体験が、大人になった生徒たちの心のどこかに少しでも残っていれば十分うれしいです。その頃になっても、M君は昨日作った箸を使っていてくれるかな…

                                           MARU

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2010年7月 7日 (水)

7月7日

本日は七夕。しかしここ数年、七夕の夜には晴れた覚えがなく、本日も天の川を見られるかどうかあやしい天候です。ただ、本日は比較的過ごしやすい日で、森を歩くには良い日でした。

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↑ 水辺にコオニヤンマが飛んでいました。オニヤンマ科のオニヤンマと異なり、サナエトンボ科のトンボです。緑色の眼が美しく、少しずつ近づけば結構接近を許してもらえ、今日は約2mほどまで近寄って撮影できました。

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↑ 水辺の岸にはネジバナが咲いています。ラン科のネジバナはその立ち姿もきれいですが、ひとつひとつの花も可愛らしい花です。

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↑ 6月3日の作業日に遊林会の作業でササの機械刈りをしてもらいました。その際、ハランの大きな株については切るとも残すとも指示していなかったので、当然のごとく刈り払われました。ハランの大きな葉っぱは子どもたちに人気なので、どちらかと言えば残しておいても良かったのですが、どうせまた生えてくるので刈られてもあまり気にしていませんでした。約1ヶ月後の今日、見に行くと何ともう新葉が出ているではありませんか。そしてその出方が写真の如く可愛らしい…。まだ小さなクルッと巻かれた葉が、やがて50cmを超えるほど大きくなるんですからすごいです。

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↑ ハランが刈られて地面があらわになったことで、発見できたものもありました。こちらなかなか見ることがないハランの実です。ハランの花は以前撮影したことがありますが、大きな葉をかきわけて株元を探してやっと見つかるという花でした。これが結実すると、花と同じように地際にピンポン球より一回り小さな実ができます。

ハランはどちらかといえば園芸植物として知られているので、ネイチャーセンターに所蔵している植物図鑑には載っていません。そこでインターネットで調べると、地際に花を咲かせるハランの授粉を担当している生き物は、以前はカタツムリやナメクジだと考えられていたが最近はダンゴムシが媒介者となっているとの記述がありました(ウィキペディア)。落ち葉を食べるダンゴムシが花粉をくっつけて歩き回っているうちに授粉するのでしょうか?すごいですね。

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↑ 林縁部ではヤブカンゾウのオレンジ色の花が咲き出しました。夏らしい花です。ヤブカンゾウの花はいわゆる八重咲きで、見れば見るほど花の構造が複雑に見えます。野生種で八重咲きなのはヤブカンゾウの他にあまり例がないようです。

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↑ そして今年も出ましたシロテンマ。オニノヤガラの変種とかいろいろ言われていますが、よく分かりません。まだ見頃にはほど遠いですが、昨年と同じ場所から2株出ていました。

今週も日曜日まで毎日団体さんが入っていますが、いよいよ7月に入り、夏休みのイベント等の準備やキャンプ事業の準備などで慌ただしくなってきました。いよいよ。「夏」が始まるという感じです。

                                       MARU

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2010年7月 6日 (火)

新採教員研修

東近江市では毎年、この時期に森で新採教員の研修を行います。この時期は初めての成績付けを控え、新米先生にとっては大変な時期。そんな時期に、森でリフレッシュしてもらおうというのがこの時期に実施する狙いです。もちろん、この森で年間7,500人もの子どもたちを受け入れている中から、新採教員の方に伝えたいことも研修します。

午後からの半日のみの研修ですが、最初に1時間あまり森における環境学習について話しをしたあとは、いよいよメインイベント?のバームクーヘン作りです。

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↑ まずはマッチによる火つけから。今回、焚きつけはすべてこちらで用意した物なので楽勝で火がおこせるはず…でしたが、やはり若い先生が多いためかかなり苦労していました。

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↑ 火がおきれば、竹の節抜きと油抜きをし、じっくりとバームクーヘンを焼いていきます。約1時間半から2時間かかります。

私がする前段の話しの中で、「子どもたちが森の中で楽しむためには、まず教師が楽しまないといけない」という話しをします。だから研修でバームクーヘンを作るわけですが、バームクーヘンを作るという楽しさ以上に、この1時間半~2時間という時間を新採教員の方が共有する、この時間こそが、この研修で最も重要な部分なのです。

この長い時間のあいだ、私たちスタッフはたまに焼き方のアドバイスをするだけであまり口や手を出さないようにしています。すると自然と、班ごとに職場の話しが出てきます。こちらから事前に事務局に班分けを依頼してあるのですが、その際各班4人で、保育園・幼稚園・小学校・中学校、男性と女性を混在しておいてと依頼しています。それぞれ教えている現場は違うけども、教師としてみな同じような思いや悩みをもっていますから、そんな話しに花が咲きます。

普段、職場で話しにくい悩みなどを自由に話し合う雰囲気。これが、新採教員の方にとってとっても良い時間になります。

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↑ そして最後には4人で協力した成果物ができあがり!それが食べ物なので、みんな一層和やかな雰囲気になります。

今日も、研修を始める前と終わりとではみなさんの顔がまったく違っていました。この森での環境学習に対する思いを伝え、それとともに「楽しさ」を持って帰っていただきました。最後に提出していただくふりかえりシートには、「この森に子どもたちを連れてきたらこんなことをさせたい、あんなことをさせたい…」という感想がたくさん書かれてありました。

森で研修をするなんてなかなか他所ではできませんからね。今日もとっても良い研修だったと思います。

                                        MARU

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